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雇用契約・請負契約・委任契約にはどのような違いがあるのか?

Q.雇用契約・請負契約・委任契約にはどのような違いがあるのか?


A.雇用・委任は労務の供給が目的であるのに対し,請負は仕事の完成が目的である。また,雇用は被用者が使用者の従属関係にあるのに対し,請負・委任では請負人・受任者は注文者・委任者から独立している。



共通点


雇用請負委任の3つの契約は,労務供給型契約であるという点で共通しています。つまり,人の労働を契約の重要な要素とする契約であるということです。


雇用契約は被用者が使用者のために労働力を提供しますし,請負契約は請負人が注文者からの注文を完成するために労務を行うことになります。委任契約も受任者が委任者のために事務処理を行うという労務をしなければなりません。


また,いずれも,諾成契約であるという点も共通します。つまり,上記3つの契約は,物の授受や一定の要式をふまなくても約束がなされていれば,契約として成立するということです。



相違点1 契約の目的


最も基本的な違いは,労務供給の内容にあります。


すなわち,雇用契約と委任契約は,一方が他方のために労務を供給すること自体が必要となってきます。雇用の場合には使用者のために労働し,委任の場合には委任者のために事務処理を行います。


しかし,請負は労務の提供が目的というわけではありません。目的はあくまで仕事の完成です。仕事の完成が目的ですから,極端にいうと,実際に労務を行ったかどうかは問題とならないということです。


これに対し,雇用や委任は労務の供給自体が問題となりますから,結果よりもそれにいきつくまでの労務というプロセスが目的となっているといえます。



相違点2 当事者間の関係


雇用契約においては,被用者は使用者の指揮命令監督を受けることになります。これに対し,請負や委任では,請負人・受任者は,注文者・委任者から一定程度独立しています。もちろん指揮命令監督という強い拘束は受けません。


請負の場合,そもそも仕事の完成が目的ですから,完成までのプロセスは基本的に請負人に任されています。委任の場合には,事務処理を目的としていますが,その事務処理をどのように行うかは受任者に裁量があるとされています。


もっとも,請負であれ委任であれ,契約の目的に反することはできません。したがって,請負の場合では,注文者からの特別の指図がある場合にはそれに従わなければなりませんし,委任の場合でも,契約の趣旨に反するような事務処理は許されないことになります。



相違点3 双務契約・有償契約性


雇用契約と請負契約は,双務契約かつ有償契約です。これに対し,委任契約は,原則として,片務契約かつ無償契約です。


ただし,委任の場合も,特約により報酬の支払いを取り決めることができます。この場合には,双務契約かつ有償契約となります。






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請負契約とは?

Q.請負契約とは?


A.当事者の一方がある仕事を完成することを約し,相手方がその仕事の結果に対してその報酬を支払うことを約することによって,その効力を生ずる契約のことをいう。



請負契約とは


【民法 第632条】
請負は,当事者の一方がある仕事を完成することを約し,相手方がその仕事の結果に対してその報酬を支払うことを約することによって,その効力を生ずる。


請負契約とは,仕事の完成を依頼し,その仕事の結果に対して報酬を支払うという契約です。


仕事の完成を依頼する側の当事者を「注文者」といい,その依頼を受けて完成に向けて仕事をする側の当事者を「請負人」といいます。


請負契約は,人の労務の提供を受けるタイプの契約ですが,仕事をしてもらうことそれ自体ではなくその仕事の完成を目的とした契約です。したがって,請負人は仕事の完成義務を負うことになります。


また,請負契約では,報酬が要素となっているため,無償で何かの仕事を完成させるという契約も請負契約とはいえません。仕事を完成させた場合には報酬を支払わなければならないのです。



請負契約の性質


請負契約は,請負人が仕事の完成義務を負い,他方,注文者には仕事が完成した場合に報酬の支払義務があります。したがって,双務契約です。


請負契約は,報酬支払いが要素となっていますので,有償契約です。


請負契約は,注文書を作成したり,現実に仕事に着手したりしていなくても,仕事の完成と報酬の支払いを約束すれば契約として成立します。つまり,諾成契約です。





委任契約と雇用契約にはどのような異同があるのか?

Q.委任契約と雇用契約にはどのような異同があるのか?


A.いずれも労務供給型契約であり,諾成契約であるという共通点がある。しかし,委任契約では受任者が委任者の指揮命令監督を受けずに独立性をもって委任事務処理を行うことができるのに対し,雇用契約では被用者は使用者の指揮命令監督を受けるという相違点があり,また委任契約が原則として無償・片務契約であるのに対し,雇用契約は有償・双務契約であるという相違点もある。



委任契約と雇用契約の共通点


委任契約雇用契約は,いずれも他人の労務の提供を受けるという点で共通しています。このような類型の契約を労務供給契約と呼ぶことがあります。


例えば,委任契約の場合であれば,弁護士が法律業務の委任を受ける場合が典型的です。雇用契約であれば,会社のために業務に従事する場合が典型的でしょう。


また,委任契約ともに,書面作成や物の授受などがなくても約束をしただけで契約が成立する諾成契約であるという点でも共通性があります。



委任契約と雇用契約の相違点


上記のとおり,委任契約と雇用契約とは,労務供給型の契約であるという点で共通点があります。


しかし,この2つの契約には,実は大きな違いがあります。それは,契約当事者間の関係性です。


雇用契約の場合,被用者(労働者)は,使用者の指揮命令監督のもとに労務に従事しなければなりません。つまり,被用者側には,(ある程度の裁量は認められる場合があるとしても)使用者の指示を無視したり,使用者の監督を排除したりすることができないのです。


他方,委任契約の場合はどうかというと,委任契約の場合には,受任者はあくまで自分の判断で委任業務を処理することができます。つまり,委任者の指揮命令監督を受けずに業務を処理することができる独立性があるということです(ただし,当然ですが,委任の趣旨に反するような業務処理は許されません。)。


また,雇用契約は,労務の提供に対して使用者は報酬を支払わなければならない有償契約ですが,委任契約は原則として無償の契約とされています(ただし,委任の場合も有償とすることは可能です。)。


さらに,雇用契約は,使用者には報酬支払義務が,被用者には労務の提供義務があるので,双務契約であるとされていますが,委任契約は,原則として受任者が委任事務処理をする義務があるだけの片務契約とされています(ただし,有償の委任契約の場合には,委任者にも報酬支払義務が発生するので,双務契約となります。)。






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雇用契約とは?

Q.雇用契約とは?


A.当事者の一方が相手方に対して労働に従事することを約し,相手方がこれに対してその報酬を与えることを約することによって成立する契約のことをいう。



雇用契約とは


【民法 第623条】
雇用は,当事者の一方が相手方に対して労働に従事することを約し,相手方がこれに対してその報酬を与えることを約することによって,その効力を生ずる。


雇用契約とは,要するに,人を雇うまたは人に雇われるということを内容とする契約です。労働契約と呼ばれることもあります(ただし,雇用契約と労働契約とは,厳密に言うと,若干違いがあります。)。


雇用契約は,労働に従事する側とその労働の提供を受ける側との契約です。労働に従事し労働を提供する側の当事者のことを「被用者」と呼ばれ(労働基準法では労働者と呼ばれます。),労働を提供される側の当事者を「使用者」と呼ばれます。


雇用契約の要素は,被用者が使用者に対して労働に従事することを約束することと,使用者がその労働の提供に対して報酬を支払うことを約束することにあります。


労働に従事するということは,使用者の指揮命令監督のもとで労働をするということです。何らの指揮命令監督を受けずに自由に働いてよいという場合は労働に従事しているとはいえず,雇用契約にはなりません。


また,報酬を支払わないで労働の提供を受けるという契約,つまり,ただ働きも雇用契約ではありません。あくまで,報酬を支払うことが要素となっていなければならないのです。



雇用契約の性質


雇用契約は,被用者が使用者のために労働に従事する義務を負い,他方,使用者はその労働に対して被用者に報酬を支払う義務を負っています。したがって,双務契約です。


前記のとおり,雇用契約は報酬を支払うということが要素となっていなければなりません。したがって,有償契約です。


雇用契約は,現実に労働を提供したり報酬を支払ったりしなくても,労働に従事することを約束し報酬を支払うことを約束すれば契約として成立します。したがって,諾成契約です。





和解契約とは?

Q.和解契約とは?

A.当事者が互いに譲歩をしてその間に存する争いをやめることを約束することによって効力を生じる契約のことをいう。



和解契約とは・・・

【民法 第695条】
和解は,当事者が互いに譲歩をしてその間に存する争いをやめることを約することによって,その効力を生ずる。


和解契約とは,当事者間でお互いに譲歩して,法律関係の存否・範囲・態様に関する紛争について法律関係を確定させる契約のことをいいます。

要するに,黒か白かというようにばっさりと結論を出してしまうのではなく,お互いに妥協して,ほどほどのところで話し合いをつけるという契約です。

和解契約が成立すると,その和解契約で決められた約束に従った法律関係が発生することになり,後で紛争を蒸し返して争うことはできなくなります。

このように,和解契約どおりに権利関係を確定させる効力のことを,「創設的効力(又は付与的効力)」といいます。



和解契約の性質・・・

和解契約は,当事者間が相互に譲歩する契約です。 譲歩するということは,当事者双方が一定の出捐をする義務を負うことになります。 したがって,双務契約です。

和解契約は,上記のとおり,当事者双方が出捐をするという点で当事者双方が対価的関係を持つことになります。 したがって,有償契約です。

和解契約は,当事者双方が互いに譲歩して争いをやめることを約束することによって効力を生じます。 約束をするだけで契約が成立するのですから,諾成契約です。




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売買契約とは?

Q.売買契約とは?

A.売主が特定の財産権を買主に移転することを約束し,他方,買主は売主に対して代金を支払うことを約束することによって効力を生じる契約のことをいう。



売買契約とは・・・

【民法 第555条】
売買は,当事者の一方がある財産権を相手方に移転することを約し,相手方がこれに対してその代金を支払うことを約することによって,その効力を生ずる。


売買契約とは何か・・・ などと言うまでもないでしょう。 誰でも知っていて,誰もがいつも行っているもっとも馴染み深い契約です。

法的に言うと,売主が特定の財産権を買主に移転することを約束し,他方,買主は売主に対して代金を支払うことを約束することによって効力を生じる契約です。



売買契約の性質・・・

売買契約は,売主は目的物を買主に引き渡す義務を負い,他方,買主は代金を売主に支払う義務を負います。 したがって,双務契約です。

売買契約は,売主は財産権を移転させ,買主は代金を支払うことになり,売主と買主との間に相互に対価的関係が生まれます。 したがって,有償契約です。

売買契約は,売主が財産権を移転させるという約束をし,買主が代金を支払うという約束をすれば効力を生じます。 つまり,お互いに約束をするだけで契約が成立するので,諾成契約です。




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プロフィール

シンマイ01

Author:シンマイ01

現在,東京都立川市で,LSC綜合法律事務所という個人の方・中小企業の方を対象とした法律事務所を経営している弁護士です。


法律問題,特に民事の問題でお悩みの方は,当ブログや姉妹ブログ,事務所のHPをご覧ください。もちろん,ご相談もお受けします。お気軽に,LSC綜合法律事務所までお問い合わせください。お待ちしております。


Takashi Shiga

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