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所有権留保とは?

Q.所有権留保とは?

A.売買代金を割賦払いとする売買契約において,買主が割賦代金を全額支払い終えるまでは,売買の目的物の所有権を買主に移転せずに売主に留保しておくことをいう。



所有権留保とは・・・

所有権留保とは,売買代金割賦払いとする売買契約において,買主が割賦代金を全額支払い終えるまでは,売買の目的物の所有権を買主に移転せずに売主に留保しておくことをいいます。

割賦払いとは分割払いのことですが,この分割払いによる支払いを確実なものとするために,このような手法がとられているのです。

仮に,買主が途中で割賦金を支払えなくなった場合,売主は,目的物を取り戻した上で残額に充てることができます。

よくある具体例としては,自動車の割賦販売が挙げられます。

自動車を割賦で買うと,代金完済までは,車検証の所有者がディーラーや販売会社になっていると思います。 そして,自動車の割賦代金を支払えなくなると,ディーラー又は販売会社が自動車を引き揚げて残債務に充当するということが行われます。 これは,自動車に所有権留保がなされているからです。



所有権留保の法的構成・・・

所有権留保は,形式的にみると,代金を全額支払うまでは売主が目的物の所有権を持っているという形をとっています。

そこで,この形式を重視して,所有権留保とは所有権移転の問題である,と捉えるのが所有権的構成と呼ばれる考え方です。 つまり,所有権移転時期を売買契約時ではなく,代金完済時とするということです。

これによると,買主が途中で割賦金を支払えなくなった場合,売主は,買主に対して所有権に基づく引渡請求をすることができるということになります。

もっとも,所有権留保は,代金債権の回収を確実にするためにとられる手法です。 つまり,実質的には,代金債権の担保として用いられています。

そこで,この実質を重視して,所有権留保とは担保物権の一種である,と捉えるのが担保的構成と呼ばれる考え方です。 つまり,抵当権や質権などと同様,債権の履行がなされなかった場合に目的物を処分して債権回収を図るための担保であると捉えるのです。

これによると,買主が途中で割賦金を支払えなくなった場合,売主は所有権留保を実行するということになります。

判例は所有権的構成をとっていると言われていますが,実際には,担保的構成に近い結論をとっています。 学説は,担保的構成が通説となっています。




【関連書籍】






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抵当権はどうやって実行するのか?

Q.抵当権はどうやって実行するのか?

A.民事執行法に基づき裁判所を介して行う「競売」と裁判所を介さずに担保不動産の所有者が自主的に行う「任意売却」とがある。



抵当権の実行・・・

抵当権とは,債務の担保として差し入れられた不動産から,優先的に弁済を受けることができる担保物権です。

担保が差し入れられている債権のことを「被担保債権」といいますが,この被担保債権が支払われなった場合,抵当権者は抵当権を行使して担保として差し入れられている不動産を売却することができます。

このように,実際に抵当権を行使することを,抵当権を「実行する」ということがあります。



抵当権実行の方法・・・

抵当権を実行する方法には,2つの方法があります。

1つは,競売(正式には「けいばい」と読みます。)です。 民事執行法の規定に従い,裁判所の監督のもと,不動産を競り売りするのです。

もう1つは,任意売却(略して「任売」と言われます。)です。 これは,競売ではなく,担保不動産の持主が,自主的にその不動産を売ることをいいます。 裁判所を介在せずに売ることから,「任意」売却と呼ばれています。

一般に,任意売却の方法をとることが多いと思います。 任意売却の方が,競売よりも早く,しかも高額で売れることが多いからです。

もっとも,常に任意売却の方が早く高く売れるとは言い切れません。 物件によっては,むしろ,競売の方が早く高額で売れるということもあるからです。




【関連書籍】






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抵当権とは?

Q.抵当権とは?

A.債務者又は第三者が占有を移転しないで債務の担保に供した不動産について,他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利のことをいう。



抵当権とは・・・

【民法 第369条】
1 抵当権者は,債務者又は第三者が占有を移転しないで債務の担保に供した不動産について,他の債権者に先立って自己の債権の弁済を受ける権利を有する。
2 地上権及び永小作権も,抵当権の目的とすることができる。この場合においては,この章の規定を準用する。


抵当権とは,債務者又は第三者が占有を移転しないで債務の担保に供した不動産について,他の債権者に先立って自己の債権弁済を受ける権利です。

抵当権は担保物権の1つで,担保物権の中でももっともよく用いられているものだといえるでしょう。



例えば・・・

例えば,AさんがB銀行との間で,1000万円の住宅ローンを組んで土地建物を購入しました。

その際,B銀行は,この住宅ローンの担保として(抵当権によって担保される債権のことを「被担保債権」といいます。),Aさんが購入した土地建物に抵当権をつけました(このように,抵当権を付けることを,抵当権を「設定する」といいます。)。 

その後,Aさんは,この住宅ローンがあと700万円になったところで,住宅ローンを支払えなくなってしまいました。

こういう場合,B銀行は,設定しておいた土地建物を売りに出すことができます(このように,抵当権を現実に行使することを,抵当権を「実行する」といいます。)。

そして,B銀行は,その土地建物の売却代金をAさんに対する債権に充てることができます。

つまり,債権者は,抵当権によって,自己の債権をより確実に回収することができるようになるのです。



抵当権の優先弁済効・・・

上記の事例で,Aさんには,B銀行の他にもCさんやDさんから借金があったとします。 CさんやDさんは,抵当権を設定していません(こういう抵当権を設定していない債権者のことを「一般債権者」と呼びます。)。

こういう場合,土地建物に抵当権を設定しているB銀行が優先的に弁済を受けることができます。 つまり,売却代金は,まずB銀行の住宅ローンに充てられ,余った分だけが,抵当権を持っていないCさんやDさんに分配されることになります。

土地建物の売却代金が500万円だったとすると,残っているB銀行の住宅ローンは700万円ですから,500万円全部をこれに充ててもまだ足りません。 したがって,500万円全額がB銀行に支払われることになります。

他方,土地建物の売却代金が800万円だった場合には,これを住宅ローンの残額700万円に充てても100万円が余ります。 したがって,代金のうち700万円はB銀行に支払われますが,余った100万円は,CさんとDさんに配当されることになります。

つまり,抵当権を設定することによって,抵当権を持っている人(抵当権者)は,抵当権が設定されている不動産に関して一般債権者よりも優先的に弁済を受けることができるのです。 これを優先弁済効といいます。




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プロフィール

シンマイ01

Author:シンマイ01

現在,東京都立川市で,LSC綜合法律事務所という個人の方・中小企業の方を対象とした法律事務所を経営している弁護士です。


法律問題,特に民事の問題でお悩みの方は,当ブログや姉妹ブログ,事務所のHPをご覧ください。もちろん,ご相談もお受けします。お気軽に,LSC綜合法律事務所までお問い合わせください。お待ちしております。


Takashi Shiga

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